相模原市緑区の重度知的障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者の男女ら45人が殺傷された事件で、殺人罪などに問われた元職員植松聖被告(30)の裁判員裁判の第9回公判が27日、横浜地裁(青沼潔裁判長)であり、検察側による被告人質問が行われた。
殺害対象を決める際には、会話ができる入所者だと答えた職員の言葉を途中から信用せず、自分で「おはようございます」と声を掛けて返事がない人などを選んだと述べた。
また、園で勤務を開始した当初、入所者が裸で走り回っていたことなどに驚き、「人間ではない」と感じて次第に重度の知的障害者は要らないと思うようになったと語った。
検察側の質問に先立って行われた弁護側の質問では、責任能力があるか改めて問われ、「はい」と答えた。
起訴状などによると、植松被告は16年7月26日未明、園に侵入。当時19~70歳の入所者19人を包丁で殺害、24人に重軽傷を負わせるなどしたとされる。