千葉で通電火災か 住宅と倉庫が全焼

大規模停電が続く千葉県で14、15日、停電の復旧時に発生する「通電火災」の疑いがある火災が相次いだ。電気配線などが損傷していると復旧に伴って火災が起きる場合があり、消防庁が注意を呼び掛けている。
県警千葉中央署などによると、15日午後4時ごろ、千葉市中央区で「家から煙が出ている」と近くの女性から110番があった。木造2階建て住宅が全焼し、1人暮らしの男性(89)が2階から逃げる際に足を痛めた。男性は停電で家を離れていたが、15日に帰宅してブレーカーを入れたところ出火したという。
また14日午後3時ごろには、君津市の住宅に隣接する倉庫から出火し、全焼した。けが人はなかった。君津署によると、停電から復旧して間もなく火災が発生したという。いずれの火災も通電火災の疑いがあり、両署が調べている。
消防庁によると、屋根や外壁の破損などで配線が損傷していると、通電再開直後に火災が発生する場合がある。停電中の自宅を離れる際はブレーカーを落とす▽通電が再開したら配線やコードが損傷していないか安全確認をする――といったことが必要だ。【宮本翔平】