「チバニアン(千葉時代)」が地質時代の名前に決まったことを受け、千葉県教委は6日、県内の地層への関心を高めようと、「千葉の地層10選」を公表した。今年度内に県中央博物館でパネル展を開く予定で、県教委文化財課は「魅力的な地層があることを知ってほしい」と話している。
選ばれたのは、木下(きおろし)貝層(印西市)▽白亜紀浅海堆積(たいせき)物(銚子市)▽屏風ケ浦(銚子市―旭市)▽チバニアンの基準地となった養老川流域田淵の地磁気逆転地層(市原市)▽上総丘陵の砂岩泥岩互層(いすみ市)▽鋸山の「房州石」(富津市)▽勝浦鵜原の黒滝不整合(勝浦市)▽鴨川松島(鴨川市)▽保田層群のカオス層(鴨川市)▽沼サンゴ層(館山市)▽白浜の海底地すべり堆積層(南房総市)――の11カ所。中央博物館の研究員ら有識者5人が1月に検討会を開き、立地や形成された時代のバランスを考慮した上で「見どころのある特徴的な地層であること」などを条件に決定した。
10選のうちの一つ、国の名勝・天然記念物に指定されている屏風ケ浦は「東洋のドーバー」とも呼ばれ、波で海岸が削られた「海食崖(かいしょくがい)」の長大な海岸線が特徴。約300万~10万年前に堆積した地層が約1万年かけて現在の姿となった。
鋸山山頂付近の地層は、明治から昭和にかけて東京湾や横浜港の護岸工事などに使用された「房州石」の産地。石材を切り出した跡が鮮明に残っており、鋸山がある富津市、鋸南町が鋸山とともに中腹にある日本寺と周辺の歴史文化と景観を日本遺産に認定するよう文化庁に申請している。
白浜の海底地すべり堆積層は、約200万年前の巨大地震によって形成されたとみられる。地滑りの発生で地層が人家ほどの大きさに分かれて上下逆転するなどしており、巨大地震が発生した痕跡を残す珍しい地層という。【秋丸生帆】