「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客からは新たな感染拡大に、「想像以上だ」などと不安の声が上がった。
夫婦で乗船している兵庫県の男性(67)は「想像していた以上の確率で感染が広まっており、段々と不安になってきた」と話す。5日夜には39度近い高熱が出たため、船内の医務室で受診したところ、インフルエンザの診断を受けた。薬で症状は落ち着いてきたが、客室から出られないため、同室の妻(64)に感染しないかが気がかりだという。
船内では無料の公衆無線LANのWi―Fi(ワイファイ)が接続できるようになったため、スマートフォンで情報を収集している。知人から「LINE(ライン)」で励ましの言葉をもらったり、他の乗客と連絡を取り合ったりすることで、気分を紛らわせているという。バルコニーのある客室に滞在しているため外の空気は吸えるが、客室を出られないストレスは大きく、「感染の可能性のない人から個別に下船できる対応ができないだろうか」とこぼす。
神戸市の林栄太郎さん(79)によると、複数の救急車や自衛隊の車両などが接岸している船の近くに集まるのが7日朝、客室の窓から確認できた。午前9時半ごろには「窓のない部屋にいる人たちはデッキで散歩ができます」という内容の船内放送があったが、その時には新たに多数の感染者が確認されたとの連絡はなかったという。
客室から出られず、船内にいる知人夫婦とは船にある電話などで「体調はどう」などと連絡を取り合う。「楽観的な性格なので『なるようにしかならない』と思っている」と言う一方、「また多くの感染者が出たのなら、下船できる時期が変わったりするのではないかという不安は感じる」とも話した。【宮崎隆、曽田拓】