静岡県観光協会は7日、新型コロナウイルスによる肺炎の影響について、県内主要観光地の1~3月の宿泊キャンセル数を9万277人(2月5日現在)と発表した。宿泊施設からは「収束の見通しが立たず、今後の売り上げへの影響が心配」と影響拡大を懸念する声があがっている。
県内の主要観光地34地域の観光協会を通じて、ホテルや旅館に3月までの予約などへの影響をアンケートした。1泊分を1人と計算。前回調査(1月27日)の1857人分に比べて大幅に増えた。
調査結果によると、34地域のうち「宿泊予約への影響あり」と答えたのは28地域。2月5日までに報告があった月ごとのキャンセル状況(見込みも含む)は、1月末までの実績8078人▽2月分予約5万3675人▽3月分予約2万8524人。
宿泊施設などからは「日本人客から、予約した日に中国の人の予約があるか問い合わせが1日3、4件ある」「中国の団体予約は全てキャンセル」「例年予約がある海外のサッカーチームの予約がない」「今後の売り上げへの影響が大きい」とコメントが寄せられた。
記者会見で調査結果を公表した橋本勝弘・県観光協会専務理事は「地域別では浜松市のキャンセルが約4万2000人で最も多く、4割以上を占めている。御前崎市、掛川市も多く、静岡空港から近い地域などで影響が大きい」と語った。
川口茂則・県観光政策課長は「観光関連産業の裾野は広く、影響額を示すのは難しい。日本人観光客の旅行控えもある。ここは正念場。一定の収束が見えた時期を捉えて、観光需要の喚起策を打ちたい。宿泊施設の事業継続支援も考えたい」と話した。【山田英之】