小学校建設などを巡り国や大阪府、大阪市の補助金計約1億7000万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた学校法人「森友学園」の前理事長・籠池泰典(本名・康博)被告(67)と妻・諄子(本名・真美)被告(63)の判決で、大阪地裁(野口卓志裁判長)は19日、泰典被告に懲役5年、諄子被告に懲役3年、執行猶予5年を言い渡した。求刑はいずれも懲役7年だった。
諄子被告は裁判所に入る前、検察側から両被告の弁護側へ送られたという不正受給金額の下方修正報告書を手にして「こんなん間違ってる。こんな裁判、イヤ! 弁護士もイヤ!」と語気を荒らげた。弁護人にも不信感を抱きながら迎えた判決審。弁護側が弁論再開を申し立て、検察側も同意したが、開廷から10分ほどで諄子被告が眼鏡を外してむせび泣き、20分間休廷した。その後、再開されて審議を終え、両被告は手を組みながら判決を聞いた。
野口裁判長は泰典被告の有罪については「手口は巧妙かつ大胆で、犯行の中心的な立場にあった」。一方、諄子被告は木造建築の小学校建設をめぐる補助金受給に関しての罪は有罪としたものの、そのほかは無罪とし「刑事責任は泰典被告より一段低い」と、執行猶予付きとした。
閉廷後は、諄子被告と弁護団のみが裁判所前で取材陣に対応。諄子被告は、泰典被告は大阪拘置所に送られたといい「主人は立派だなと思いました。そして、行ってらっしゃい、と送りました」。判決を聞くときに手をつないだのは「主人の手が冷たかったから」と時折笑顔も見せたが「不当な裁判、納得できません。安倍総理に反逆したら検察も裁判官もつながるのかな。(安倍首相の妻の)昭恵さん、嫌いです! ひきょうです」と訴えた。
自身の判決については「私はそれでいいですよ。とやかく言う問題やない」と話す一方、控訴については「それは主人が決めること」。ただ、二審について夫と言葉を交わしたそうで「絶対に負けません」と言い、控訴は確実とみられる。また、泰典被告の保釈に“青汁王子”こと三崎優太氏(30)が手を貸すことになり、諄子被告の横に並んだ。昨年9月に法人税法違反などの罪で懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けた三崎氏は「僕も国税局や佐川さん(佐川宣寿前国税庁長官)には思うところがある。頑張ってください」とバックアップを約束した。