野田虐待死公判 栗原勇一郎被告の妹、証人尋問で暴行の痕あったと証言

千葉県野田市で2019年1月24日に小学4年の栗原心愛(みあ)さん(当時10歳)を虐待して死亡させたとして、傷害致死や暴行、強要などの罪に問われた父勇一郎被告(42)に対する千葉地裁(前田巌裁判長)の裁判員裁判で、女児の叔母が25日、証人として出廷した。被告の妹でもある叔母は証人尋問で「心愛はわたしの大事な娘です。心愛を返して」と訴え、女児が自宅から祖父母宅に母親に連れられて来た18年9月ごろ、被告によるとみられる暴行の痕があったことを証言した。
叔母の証言によると、女児の頭には髪が抜けた痕があり、首回りも真っ白になっていて、の辺りに1センチほどのあざが2カ所あった。全身の状況を確認したところ、腰と尻の辺りにもいずれも3センチほどのあざがあったという。女児に「どうして?」と尋ねたら、女児はしくしく泣きながら「(被告に)髪をひっぱられた」と打ち明けた。その後、祖父母宅を訪れた被告に対して「次やったら通報する」と告げたという。
叔母は法廷で「(女児を)抱きしめて『ごめんね、ごめんね』と謝った」と涙声で振り返った。当時の被告については「(女児の)しつけにこだわりすぎていた。ノイローゼのようになっていた」と話した。
証言の前に、叔母の供述調書が検察官によって読み上げられた。女児については「優しくて明るくて頑張り屋さん」。被告については「(女児を)所有物と思っていたのではないか」と指摘している。
女児は県柏児童相談所に17年11~12月に一時保護され、解除後約2カ月間、野田市内の祖父母宅で暮らした。また、女児が被告からの暴力を祖母や母親らに訴えたため、自宅から母親に連れられて18年9~12月に祖父母宅で暮らしながら学校に通った。
起訴状によると、被告は19年1月22~24日、女児に食事を与えず長時間立たせて十分な睡眠を取らせず、顔に冷水を浴びせるなどして24日夜に死亡させたなどとしている。被告は初公判で起訴内容の暴行行為をほぼ否認した。【加藤昌平、町野幸】