政府の休校要請後初の週末となった29日、東海3県の観光地では明暗が分かれた。
海外からも観光客を多く集めるテーマパーク「レゴランド・ジャパン」(名古屋市港区)は同日から3月15日まで臨時休園し、隣接の商業施設「メイカーズ・ピア」は週末にもかかわらず、人影も少なく閑散としていた。
レストランなど30を超す店舗が集まるが、一部の店はレゴランド同様に臨時休業に。営業している飲食店の男性従業員は「ここまで大ごとになるとは予想していなかった。終息して春休みで挽回できればいいのだが」と祈るような面持ちだ。
一方、岐阜県ゆかりの戦国武将、明智光秀が主人公のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」で注目を集める岐阜城(岐阜市)は普段通りにぎわった。県内で感染が確認されて初の週末だったが、担当者は「影響は特別感じられない」と淡々と話した。
市によると、1月の有料入場者数は約2万3700人で、1993年1月の1万7545人の過去最高を更新した。2月も27日現在で2万3045人と、前年同月の2倍を超えるペースだ。名古屋市でコンサートが中止になり、岐阜城を訪れたという東京都の女性会社員(31)は「新型肺炎の影響でむしろすいていると思って来た」と話していた。
伊勢神宮(三重県伊勢市)の門前町「おはらい町」は通常と変わらないにぎわいが続いている。ある店の従業員は「屋内でないのでお客さんに安心されているのでは」と語る。
ただ町の様子は普段と少し異なる。通りにはマスク姿の人が目立ち、茶販売店の従業員は「試飲のお茶を受け取る人が減った」。蜂蜜専門店ではテークアウトで人気の「ハニーポテト」の売り上げが4分の1ほど減ったという。スタッフは「感染への警戒感からか、食べ歩きをする人が減っているのでは」と話した。
遊園地「ナガシマスパーランド」(三重県桑名市)は3月2日から13日まで、鳥羽水族館(同県鳥羽市)は2日から15日まで、それぞれ休業することを29日発表した。【田口雅士、沼田亮、小沢由紀】