横浜中華街の老舗にヘイト封書 「中国人はゴミだ!」 店主「お客さんのため頑張る」

「中国人はゴミだ!細菌だ!」などと中国人を差別する文章が同封された封書が3日夕方、横浜中華街(横浜市中区)の広東料理店「海員閣」に届いた。店主の李浩文さん(48)がツイッターに投稿し、明らかになった。李さんは「新型コロナウイルスと中華街を安易に結びつけられて悲しい」と話している。
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届いたのは茶色の封筒で差出人は不明。消印は「UENO」と読める。A4サイズの紙が1枚入っており、タイプされた赤い文字で「中国人はゴミだ!細菌だ!悪魔だ!迷惑だ!早く日本から出ていけ!!」と書かれている。中国人差別の文書が同店に届くのは初めてで、周囲の他の店にも届いているかは不明。警察への被害届は出しておらず、今後も続いたら考えるという。
李さんによると、中華街では2月上旬ごろから、新型コロナウイルスの影響で観光客が激減。今週に入り、周辺の8店舗ほどが休業に追い込まれた。他の老舗料理店の従業員は「SARS(重症急性呼吸器症候群)の時も人通りが少なくなったが、今回はそれ以上」と話す。
横浜生まれ横浜育ちで中国籍の李さん。「新型コロナウイルスで大変なことになり、誰かを非難したくなる気持ちは分かるけれど、私たち一個人に責任がある話ではないはず」と語る。李さん以外の従業員は全員が日本人。子どもの小学校や幼稚園が休みになり、仕事に来られない人もいる。李さんは「祖父母の代から3代、地域に根付いた社会貢献を目指している。お客さんのため、頑張って営業を続けます」と話した。
「海員閣」のツイートには「このような差別は許せません。犯人には法の裁きを受けてほしいです」などとヘイト郵便を非難するコメントや、「応援のため、近いうちに行きます!」というコメントが多数寄せられている。
「明確な人種差別、許しがたい」
ヘイトスピーチ問題に詳しいジャーナリストの安田浩一さんの話 明確な人種差別であり許しがたいヘイトスピーチで、ヘイトクライムだ。特に今回は「非常時レイシズム」と言えるもので、96年前には関東大震災時に朝鮮人虐殺が起きた。再び同じような被害を繰り返さないためにも、すぐに国や行政はこれは許されないとの声明を出すべきだ。この脅迫状は新型肺炎の何十倍も怖い。人が病でなく、差別や偏見で死んでいく社会は絶対に作ってはいけない。【丸山博、後藤由耶】