埼玉・秩父で豚コレラ2例目発生か 1例目農場から5.5kmの養豚場

関東地方で初めて豚コレラの感染が確認された埼玉県で17日、2例目の発生の疑いが浮上した。今月13日に見つかった最初の農場から、約5.5キロ離れた別の養豚場だ。
今回感染の疑いがあることがわかったのは、秩父郡小鹿野町(おがのまち)にある養豚場で、13日に豚コレラが発生した農場の搬出制限区域内にあたる。
県農林部によると、16日にこの農場から「豚のようすがおかしい」という報告を受けて、家畜防疫員が立入検査した結果、感染の疑いがあったため、精密検査を行ったという。
この農場では、繁殖用120頭、食肉用の肥育豚398頭、子豚600頭の計1118頭を飼育しており、速やかに殺処分を行う方針だ。
農林水産省によると、昨年9月に岐阜市で国内で26年ぶりに豚コレラが確認されて以来、これまでに、愛知県、長野県、滋賀県、大阪府、三重県、福井県など8府県計43例の感染が報告されている。
豚コレラは豚やイノシシが感染する病気で、人にうつることはなく、仮に豚コレラにかかった豚の肉や内臓を食べても人体に影響はなく、現在の流通システムでは、感染豚の肉が市場に出回ることはない。