ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の開幕を20日に控え、試合会場の横浜国際総合競技場(日産スタジアム、横浜市港北区)で大会のワールドワイドパートナー、ハイネケンのビールを販売するキリンビール横浜支社も「臨戦態勢」を整えた。
ハイネケンは、日本国内での商品をすべてキリンビール横浜工場(同市鶴見区)で製造している。キリンビール横浜支社は大会中、約7万2000人収容の日産スタジアムで1試合平均5万リットルの消費を見込む。
酒税法上、場内で缶ビールをそのまま売るには販売業免許が必要になる。一方、缶の蓋(ふた)を開けて提供すると食品扱いで免許はいらない。そこで、売り子が1本ずつプラスチック製のカップに注いで売る方法を採用。「缶のままだと、興奮した観客が投げたら危険」と安全面にも配慮した。
1試合で10万本を超す缶ビールを冷やすため、卸売業者の保冷車が待機し、場内の各階に臨時冷蔵庫を設置する。横浜支社の担当者は「テストを繰り返して準備は整った。本番に向けて搬入と販売の連携をさらに強めたい」と話している。
日産スタジアムでは21日のニュージーランド対南アフリカが初戦になる。【中田卓二】