新型コロナウイルス感染症が、飲食業などに大きな影響を及ぼしている。豚骨ラーメン発祥の地とされる福岡県久留米市のラーメン店でも売り上げが通常の3分の1に減少する店もあり、自粛ムードの中で厳しい状況が続いている。【高芝菜穂子】
同市の8店でつくる「久留米ラーメン会」会長で、JR久留米駅前のラーメン店「来福軒」店主、吉野亮さん(56)によると、安倍晋三首相が大規模なイベントなどの自粛を呼びかけた2月末以降、同店では売り上げが半分になった。さらに学校も一斉休校になる中、売り上げは3分の1だという。
通常は駅を利用する通勤客の来店が多いが、まとまった人数での飲み会も自粛され、飲酒後に食べる「締めのラーメン」を求める客もほとんどいなくなった。昼間の売り上げが支えで、1日数組いた海外からの観光客も見えなくなった。
吉野さんは「昨年10月の消費増税もありダブルパンチ。中小企業は厳しい状況にさらされている。国は柔軟に早急に支援が届くようにしてほしい」と話す。一方で1954年創業の同店を営む中で、地元経済が冷え込んだ時期も経験しており、「昇らない朝日はない。1年も2年も続くことではない。いつかは回復するはずだから、それまで頑張って乗り切りたい」と前を向く。