長野県上田市にある約1290万~1250万年前の新生代新第三紀中期中新世の地層「別所累層」から、アカボウクジラ科に属するとみられるクジラの全身骨格が見つかった。23日記者会見した同市教育委員会によると、クジラ類の全身骨格は東京や岩手などで数例見つかっているが、アカボウクジラ科の全身骨格の産出は国内では初めて。クジラの全長は推定約8メートル。市教委は「日本近海のクジラの進化の謎を解き明かす重要な資料になる」と評価している。
同県立上田染谷丘高で地学を教える鈴木秀史教諭(55)=理学博士=が2019年5月1日、化石を探そうと上田市を流れる浦野川の河原を歩いていて、川底に沈む化石を発見した。下顎(したあご)から尾椎(びつい)までの骨が連続して残り、骨の特徴などからアカボウクジラ科と推定。地名にちなみ、和名「ウエダアカボウクジラ」と名付けた。アカボウクジラ科は中型のクジラが多く、当時、上田市付近は海だったとみられる。鈴木教諭は「子どもたちに見てもらいたいし、古生物学を目指す子どもが増えてくれたら」と語った。【坂根真理】