新たな都内感染者、7割が経路不明 80人確認 3連休に自粛ムード緩んだか

東京都は7日、新型コロナウイルスの感染者が都内で新たに80人確認されたと発表した。都内の感染者の累計は1195人となり、今月1日時点(587人)から6日間で倍増した。感染経路が不明な患者は57人と約7割で、都はオーバーシュート(爆発的な感染拡大)につながりかねないとして警戒を強めている。
都内では4月2日以降、80人台から100人台前半の感染が続き、4、5日は100人を超える感染者が出た。最多でも78人だった3月下旬よりも高い水準が続いている。潜伏期間は1~14日間とされ、都の担当幹部は「3月20~22日の3連休に自粛ムードが緩んだことが影響しているのではないか。問題はこの波がどこまで続くかで、今が正念場だ」とみている。
政府の専門家会議が1日にまとめた提言は、オーバーシュートを「2、3日で累計患者が倍増する状態」と定義しており、都は引き続き強い外出自粛を求めている。一方、都は7日、新型コロナウイルスの感染対策を強化する条例を議決を経ない専決処分で制定した。都民に感染予防・対策に協力するよう規定。感染者や感染疑いの人への不当な差別を禁止することも定めた。【南茂芽育】