石川県知事が「全面方針転換」 首都圏から訪問、自粛要請 県内でクラスター発生

石川県の谷本正憲知事は10日、県庁で報道陣の取材に対し、新型コロナウイルスの感染者が多い首都圏などからの訪問自粛を求めないとしていた自身の発言について「全面方針転換です」と述べ、一転して自粛を求める方針を明らかにした。10日に金沢市の飲食店など2カ所で県内初のクラスター(感染者集団)が確認されるなど感染の急拡大を受けた。
谷本知事は3月下旬に約1週間にわたり県内で新たな感染が確認されなかったことを挙げ「(感染の)峠を越えたと思ったのが間違いの始まり。率直に反省しなければならない」と述べた。県民に「飲食街の出入りは極力自粛し、ぜひとも緊急事態宣言地域をひとごとと思わずに、県外との不要不急の往来も自粛してほしい」と求めた。
これに先立ち、県の新型コロナウイルス対策について協議する県議会各会派の懇談会が県議会棟で開かれ、県議からは谷本知事の発言に「緩みがあるのではないか」などの苦言が相次いだ。
会合には稲村建男議長と善田善彦副議長、5会派の代表の県議が出席。人口10万人当たりで見た県内の感染者数の多さに「ショッキングだ。知事執行部の危機感が薄いのではないか」などの声が上がった。感染者の急増に加え、医療機関自体にも広がる感染で大きな負担がかかる医師や看護師らへの支援を求める意見も出た。【山中宏之】