コロナ禍の影響から緊急事態宣言が4月7日に出されて、連休最終日の5月6日まで外出自粛などの対応が続きます。国民の多くは、ここで感染拡大を抑え込んで、連休明けに緊急事態宣言が解除され、早期に普段の生活を取り戻せるものと期待し、我慢を続けています。一方「本当に連休までにケリが着くのか」「緊急事態宣言が延長され、再延長され、延々とこの状態が続くのではないか」という不安もよぎります。 どうなるのか予断を許しませんが、最悪を想定するのが危機管理の基本。短期で決着するという好ましいシナリオだけでなく、長期戦になるという苦渋のシナリオも想定しておく必要があります。 今回は、なぜ長期戦への備えが必要なのか、そこではどういう対策が求められるのかを考えてみましょう。 ■「コロナの短期決戦」を目指す安倍首相 今年1月16日に国内で最初の感染者が確認されてから今日まで、政府は様々な対策を講じてきました。その基本姿勢は、「短期決戦」です。 安倍首相は2月26日に「この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要」とし、その後も繰り返し「この1、2週間が正念場」と短期決戦への協力を呼びかけてきました。そして「経済をV字回復させる」(3月17日)と急回復を目指しました。 しかし、コロナとの戦いは決着せず、3ヵ月が経ち、緊急事態宣言、その全国拡大へと追い込まれました。現在は「この緊急事態を1ヵ月で脱出する」ことを目指しています。 日本では、法律を変えない限り、都市封鎖などさらに厳しい措置を取ることはできません。緊急事態宣言は、政府が持っているカードを出し切った形。“最終兵器”を目にした国民の心には、「さすがにこれで大丈夫でしょ」という期待と、「これでダメなら一体どうなるんだ」という不安が交錯しています。 今後を占うのは困難ですが、有効なワクチンや治療薬の開発には、通常2~3年、今回かなり急いでも1年かかるといわれます。また、早期に感染抑制に成功したとしても、北海道などでいったん収まった感染拡大が再加速している状況を見ると、安易に警戒を緩めるわけにはいきません。短期で戦いが決着する可能性は低いと覚悟したほうがいいでしょう。 京都大学・山中伸弥教授は、自身のホームページで「新型コロナウイルスへの対策は長いマラソンです。都市部で市中感染が広がり、しばらくは全力疾走に近い努力が必要です。また、その後の持久走への準備も大切です」と述べています。また、ハーバード大学によると2022年までソーシャル・ディスタンシングを続ける必要があるとのことです。
コロナ禍の影響から緊急事態宣言が4月7日に出されて、連休最終日の5月6日まで外出自粛などの対応が続きます。国民の多くは、ここで感染拡大を抑え込んで、連休明けに緊急事態宣言が解除され、早期に普段の生活を取り戻せるものと期待し、我慢を続けています。一方「本当に連休までにケリが着くのか」「緊急事態宣言が延長され、再延長され、延々とこの状態が続くのではないか」という不安もよぎります。
どうなるのか予断を許しませんが、最悪を想定するのが危機管理の基本。短期で決着するという好ましいシナリオだけでなく、長期戦になるという苦渋のシナリオも想定しておく必要があります。
今回は、なぜ長期戦への備えが必要なのか、そこではどういう対策が求められるのかを考えてみましょう。
■「コロナの短期決戦」を目指す安倍首相
今年1月16日に国内で最初の感染者が確認されてから今日まで、政府は様々な対策を講じてきました。その基本姿勢は、「短期決戦」です。
安倍首相は2月26日に「この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要」とし、その後も繰り返し「この1、2週間が正念場」と短期決戦への協力を呼びかけてきました。そして「経済をV字回復させる」(3月17日)と急回復を目指しました。
しかし、コロナとの戦いは決着せず、3ヵ月が経ち、緊急事態宣言、その全国拡大へと追い込まれました。現在は「この緊急事態を1ヵ月で脱出する」ことを目指しています。
日本では、法律を変えない限り、都市封鎖などさらに厳しい措置を取ることはできません。緊急事態宣言は、政府が持っているカードを出し切った形。“最終兵器”を目にした国民の心には、「さすがにこれで大丈夫でしょ」という期待と、「これでダメなら一体どうなるんだ」という不安が交錯しています。
今後を占うのは困難ですが、有効なワクチンや治療薬の開発には、通常2~3年、今回かなり急いでも1年かかるといわれます。また、早期に感染抑制に成功したとしても、北海道などでいったん収まった感染拡大が再加速している状況を見ると、安易に警戒を緩めるわけにはいきません。短期で戦いが決着する可能性は低いと覚悟したほうがいいでしょう。
京都大学・山中伸弥教授は、自身のホームページで「新型コロナウイルスへの対策は長いマラソンです。都市部で市中感染が広がり、しばらくは全力疾走に近い努力が必要です。また、その後の持久走への準備も大切です」と述べています。また、ハーバード大学によると2022年までソーシャル・ディスタンシングを続ける必要があるとのことです。