長崎クルーズ船、日本人乗員「2人いた」…感染の有無は明らかにせず

長崎市の三菱重工業長崎造船所

香焼
( こうやぎ ) 工場に停泊中の大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」で起きた新型コロナウイルスの集団感染で、陰性が確認された乗員の一部について、イタリアの運航会社「コスタクルーズ」が今週中にも帰国させることがわかった。コスタ社の日本支社の広報責任者が27日明らかにした。
長崎県などは、軽症者や無症状の感染者については船内で経過観察し、重症者のみを医療機関で受け入れる方針。一方で、陰性だった乗員は早期に帰国させるよう、国を通じて同社に要請していた。
同社の日本支社によると、乗員の国籍は30か国以上に及ぶ。数が多いインドネシアやフィリピンなどの乗員は同社が用意したチャーター機で帰国させ、それ以外の乗員は定期便の利用などを検討する。空港までは貸し切りバスなどでの移動を想定しているという。
また、県は同日、日本人の乗員について、これまで通訳業務も行う1人のみと説明していたが、乗員名簿を精査した結果、2人だったと発表した。感染の有無は明らかにしていない。
同船では、全乗員623人の2割超にあたる148人の感染が確認されている。40歳代の男性乗員が重症化し、市内の医療機関で治療を受けている。

肺炎疑いで50代乗員搬送
長崎県は27日夜、大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」の乗員のうち、新型コロナウイルスへの感染が確認されていた50歳代の外国人女性1人が肺炎の疑いで救急搬送されたと発表した。感染が確認された乗員が搬送されたのは2人目。また、陰性だった30歳代の外国人男性も両手のしびれなどを訴え、救急搬送された。

船内写真、クラスター対策班が公開

厚生労働省のクラスター(感染集団)対策班は27日、船内の様子を撮影した写真を報道陣に公開した。感染した乗員が隔離されている客室の前には、食事や物資を置く台が置かれ、食事などを配る乗員と接触しないように配慮されていた。また、診療施設前の通路には、乗員の混雑を避けるために一定間隔ごとに目印が貼られていたという。
ただ、船内には、陽性者と陰性者の客室が混在しているエリアがあり、対策班の担当者は県などと対応を検討しているとした。