名古屋市は30日、部下の嘱託職員の男性(当時32歳)に対する強圧的な言動が、男性の自殺につながったとして、市交通局の男性運輸技師(41)を停職3か月の懲戒処分にした。技師の当時の上司2人も戒告となった。
発表によると、技師は2014~15年、ミスをした男性を大声で叱ったり、「みんなお前とは仕事したくない」などと、将来の不安をあおる発言を繰り返したりしたという。
男性はSNSに「つらい。逃げたい」などの投稿を残し、15年4月13日に自殺。上司らのいじめが原因として市に損害賠償を求めて母親が提訴し、名古屋地裁は今年2月、市側の責任を認め約7353万円の支払いを命じていた。判決は確定し、市は3月に賠償金を支払ったという。
市交通局の坂本登志夫人事課長は「技師の言動は、正当性の余地がおよそないと考えた。判決を
真摯
( しんし ) に受け止める」と話した。