同居の母親を包丁で刺し殺害、自宅隣の喫茶店に籠城2時間半…43歳男逮捕

同居する母親を殺害したとして、福島県警福島署は2日朝、福島市上町、喫茶店手伝い藤田祥容疑者(43)を殺人容疑で緊急逮捕した。藤田容疑者は前夜、自宅隣の喫茶店に包丁を持って籠城する騒ぎを起こしており、県庁近くの市街地で規制線が張られるなど、現場は一時騒然となった。
発表によると、藤田容疑者は1日午前8時頃~午後8時頃、自宅で母悦子さん(71)の胸を包丁で刺すなどして殺害した疑い。調べに対し「母を刺した」と容疑を認めている。自宅からは立てこもり時に所持していたものとは別の、凶器とみられる包丁も見つかった。
同署によると、1日午後8時頃、帰宅した喫茶店経営の父(74)が、3階の部屋で倒れている悦子さんを発見。通報で駆けつけた署員が藤田容疑者から話を聞こうとしたところ、藤田容疑者は刃渡り19センチの包丁を持ち出して約2時間半、店内に立てこもった。
その際、藤田容疑者は自分に包丁を向けて自傷しかねない状態だったが、父や署員の説得で自ら店外に出て、銃刀法違反容疑で現行犯逮捕された。店は営業終了後で客はいなかった。
店は看板メニューのカレーが常連客に人気で、近所の人は「店ではお父さんと息子さんしか見たことがないが、トラブルが起きたのだろうか」と心配そうに話していた。