4月に全国で起きた交通事故は2万805件(速報値)で前年に比べて1万1827件(36・2%)減少したことが15日、警察庁のまとめで明らかになった。1カ月の数字では平成以降で最少。新型コロナウイルスの影響による外出自粛で全国的に交通量が減ったことが影響したとみられる。
すべての都道府県で前年を下回った。減少率の最大は東京都の48・2%で、群馬県の47・7%、福井県の47・2%が続いた。
死者数は213人で53人(19・9%)減ったが、岩手県や香川県、愛知県、東京都、大阪府などでは2~5人増えていた。警察庁は交通量が減り、ドライバーの緊張感が下がったことが死亡事故につながった可能性があるとみている。
ゴールデンウイーク期間中(4月24日~5月6日)、全国の高速道路で10キロ以上の渋滞はなかった。前年同期は10キロ以上30キロ未満の渋滞が526回、30キロ以上が52回発生したが、今年は外出を控える動きと、高速道路各社が地方での休日割引を実施しなかったため交通量が減ったとみられる。【町田徳丈】