「アベノマスク」と呼ばれる政府の布製マスク配布がいまだに完了していない中、各自治体が独自でマスク配布や、民間から寄贈を受けたマスクの分配を進めている。三重県伊勢市でも、市内の妊婦1人当たりに不織布マスク25枚の配布が始まったほか、20日には75カ所の障害福祉サービス事業所へ規模に応じて50~300枚の配布を始めた。
妊婦用の対象は、母子手帳を現在手にしている約590人と、2020年度内に手帳の交付を受ける新妊婦。同市が4月に備蓄用として購入したマスクで、通院している医療機関や、手帳交付窓口で配布する。里帰り出産などで市外に住んでいる場合、後日マスク代相当の助成金が支払われる。
同市の担当スタッフは「国による妊婦向けマスクは、不良品の発生で市民の手元に届く時期がわからない。このため、市独自に配布することを4月末に決定したばかり」と話している。
また、同市では企業や篤志家から寄贈されたマスクについては早めに分配する庁内調整を進める。「障害福祉に役立てて」と地元企業から先週寄贈されたマスク4000枚の福祉事業所への分配を開始した。
医療や教育、介護や保育といった特定分野への寄贈分は担当課が分配を対応するが、そうでない場合は職員課が行き先を調整する役割を担う。「善意を停滞させないよう分配には迅速さも重視して対応する」と話している。【尾崎稔裕】