「ホウ、ホウ」掛け声響き、鵜飼開き 岐阜・長良川 コロナで11日遅れ

1300年以上の歴史があるとされる伝統漁「長良川鵜飼(うかい)」が22日夜、岐阜市で始まった。毎年5月11日から10月まで行われるが、新型コロナウイルスのため第二次世界大戦後初めて開幕を延期。例年10万人ほどの観光客が利用する観覧船の運航開始は未定で、岸辺から多くの見学者が見守る中での鵜飼開きとなった。
出発前、鵜匠や船頭を柴橋正直市長が「市民全員が応援しています。行ってらっしゃい」と激励。川を下りながらの漁では、6隻の船首にともされたかがり火が水面を照らし「ホウ、ホウ」の鵜匠の掛け声やドンドンと船体をたたく音が響き、観客から拍手が湧いた。
鵜匠代表の杉山雅彦さん(60)は、開幕延期が決まってからは「漁師の本能として、一日も早く川に出たい」とのもどかしい気持ちを抑えつつ、鵜の健康管理に万全を尽くしてきた。11日遅れてようやく開幕を迎え、「鵜飼があるのが普段の姿。日常に一歩近づけたと、市民の皆さんの癒やしになってほしい」と喜びをかみしめた。【横田伸治】