厚生労働省と共同で新型コロナウイルスの感染歴を調べる「抗体検査」を巡り、大阪府が希望者を募ったところ、定員3000人に対して19倍の約5万7000人から応募があった。府関係者への取材で明らかになった。担当者は「ここまで応募があると思わなかった」と府民の関心の高さに驚いている。
抗体検査はウイルスから体を守るために作られる抗体が血液中に含まれているかどうかを調べ、感染歴を分析できる。無症状者の把握にも有効とされている。
国は大阪、東京、宮城の3都府県と共同で住民1万人を対象に調査。各地の感染状況が推定できるため、今後の対策に生かす。大阪の定員は3000人で、府が運営する健康管理アプリ「アスマイル」で希望者を募ると約5万7000人が応募。1日、府内で住所登録している20歳以上の住民から対象者を決めて本人に通知した。
大阪では検査は3~7日に実施され、6月下旬に結果が判明する。吉村洋文知事は「府全体でどのくらいウイルス感染が広がっているかを知るのが大きな目的」と期待を寄せている。【芝村侑美】