新型コロナウイルスの影響で各地で修学旅行が延期される中、京都市は都道府県の教育長や政令市長らに対し、京都への修学旅行を実施するよう依頼する文書を送った。同市は感染拡大を受け観光などの自粛を呼びかけてきたが、19日に政府が求めていた都道府県をまたぐ移動自粛が全面的に解除されるため、これを機に年間100万人に上る「常連客」の修学旅行生を呼び戻そうとしている。
10日付の依頼文は、文部科学省も修学旅行の意義を認めているとした上で、感染予防対策に全力で取り組んでいると強調。「日本のふるさと京都の奥深い魅力」を体験する行事も用意し、「『おもてなしの心』で京都へのお越しを心からお待ち申し上げています」と来訪を呼びかけている。
市は今後、修学旅行生が発熱した場合などに対応する24時間の電話相談窓口や、検査・医療の体制を整備する。芸舞妓(げいまいこ)がいる花街とも連携し、修学旅行生が文化を体験できる場を設けることも検討している。
新型コロナの緊急事態宣言が出ている間、門川大作市長は「安心して京都に来てもらえる時に来てほしい。今は来ないでほしい」と要請。市観光協会によると、市内にある主要ホテルの4月の客室稼働率は5%程度にとどまり、春に予定された修学旅行は軒並み延期になっている。【小田中大】