日本で2007~18年の間に輸入が差し止められた動物の17%が、感染症を媒介する恐れのあるサルやコウモリだったとする報告書を野生生物取引を監視する国際NGO「トラフィック」がまとめた。新型コロナウイルスのような病原体の侵入につながりかねないため、取引の規制強化を検討すべきだと提言している。
トラフィックは、税関が公表している過去12年間の輸入データを分析。生き物の輸入差し止めは計78件、1161匹に上り、うち7割はカメやトカゲなどの
爬虫
( はちゅう ) 類だったが、サル(185匹)やコウモリ(10匹)も含まれていた。
サルは種類によって、致死率が高い感染症を引き起こすエボラウイルスなどを持っている恐れがあり、コウモリはコロナウイルスを媒介する可能性がある。このため日本では感染症法で輸入が禁止されている。
トラフィックによると、輸入禁止の動物がペットショップなどで販売されても、国内で合法的に飼育繁殖したものと区別がつかないため、密輸が後を絶たないという。トラフィックの北出智美・ジャパンオフィス代表は「アジアなどから多様な動物が日本に来ている。感染症対策の面でも、密輸の抜け穴をふさぐ手立てが必要だ」と訴える。