田布施町長が職員に直接謝罪 パワハラ問題「配慮足りない点あった」 山口

山口県田布施町で、税の徴収ミスを指摘し、町議に内部告発した男性職員が4月に1人だけの部署に異動させられた問題で、東浩二町長は17日、記者会見し「本人にパワーハラスメントと感じさせてしまったことは配慮の足りない点があった」と述べ、男性職員に直接謝罪したことを明らかにした。また、自身の責任については、町議会が設置予定の第三者委員会の調査結果を受けて判断する方針を示した。
職員は4月1日付で、町関連の資料などを集めて刊行する部署に異動された。2018年5月に徴収ミスを指摘後、2年間で3回目の異動となり、今回の部署に在籍するのは、この職員1人だけ。執務室は役場別棟の和室にあり、畳の一部が剥がされ机などが置かれている状態で、町には「職場の人間関係から切り離し、隔離するパワハラ人事だ」などの抗議や苦情が700件以上寄せられている。
東町長は記者会見で、執務室を別の職員もいる場所に移し、部署の人員も増強する方針を示した。また、ミスを指摘した当時の税務課長が職員の業務評価を「0点」としたことについて、評価に誤りがあったとして取り消した。
一方、町議会は17日、この問題について人事調査特別委員会を設置し、非公開で初会合を開いた。委員会後、西本篤史委員長は取材に対し、具体的な調査を有識者による第三者委員会に委ね、弁護士会に委員の人選を依頼することなどを決めたと述べた。【大山典男】