今日18日は、東京都知事選の告示日。今週はこの話題を書くつもりでいた。3年前の2017年、マスメディアが連日、「小池劇場」で沸き立っていたころ、一人ヘソ曲がりのように、「豊洲市場移転延期は小池百合子都知事の大失策」と批判し続け、著書『「小池劇場」の真実』(幻冬舎)まで上梓した筆者にとっても、因縁浅からぬ、都知事選だ。 最近の都政の動きから、今回の選挙の争点を論じようと思っていたところへ、別の驚きのニュースが飛び込んできた。 河野太郎防衛相が15日、突如発表した、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画停止の件である。すでに夕刊フジはじめ各紙が報じたが、依然よく分からないことだらけだ。 まず、発表のありようからして不可解極まる。河野氏の発表直後、自民党幹部と国防族議員らは怒り心頭となった。「聞いてねぇよ」というわけだ。一瞬、4年前に小池氏が突如、「豊洲市場移転延期」を独断し、メディアに発表したときのことを思い出したが、あれとはさすがに事情が異なる。 河野氏は、小池氏のように自民党にケンカを売る必要がない。だが、それならなぜ、大政局にもつながりかねない重要な事柄を、与党に一言の相談もせず、突如発表したのか。 自民党内からは「あれが河野太郎スタイルだ」との声がある。閣僚になる以前、河野氏は党の政策とは異なる「脱原発」を唱えるなど「一匹狼」的な言動で知られていた。 閣僚就任後、脱原発こそ封印したが、「太郎スタイル」は一部残ったとも聞く。担当した閣法の成立後、議場の与党議員に大臣がお礼のあいさつをする慣例を河野氏は為さず、一人スタスタと議場を後にする光景も見られたという。 「根回しなし」「一匹狼上等」という人柄を、筆者などは頼もしくも思うが、「作法」にウルサイ自民党ではそうとばかりもいくまい。河野氏を「ポスト安倍」の一人と期待する声がネット上などにはあるものの、党内で盛り上がらないのもそうした「キャラのせい」だとも聞く。 ただし、今回の件は「事前に相談していたら確実に潰されていた」との声もあるので、「独断発表」はそれを読んだうえでの河野氏の高度なワザかもしれない。河野氏は17日、与党に陳謝。今週末には山口県と秋田県を訪問し謝罪する予定だが、まだまだ疑問は残る。 疑問の核心は2点。「なぜ停止したのか」、しかも、「代替案も明瞭にせずに」という点だ。「コストと期間に鑑みて」と河野氏は理由を説明した。迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離すブースター(推進エンジン)を演習場内に落下させるのに、システム全体の大幅な改修が必要で、相当のコストと時間を要することが判明したからだというのだ。
今日18日は、東京都知事選の告示日。今週はこの話題を書くつもりでいた。3年前の2017年、マスメディアが連日、「小池劇場」で沸き立っていたころ、一人ヘソ曲がりのように、「豊洲市場移転延期は小池百合子都知事の大失策」と批判し続け、著書『「小池劇場」の真実』(幻冬舎)まで上梓した筆者にとっても、因縁浅からぬ、都知事選だ。
最近の都政の動きから、今回の選挙の争点を論じようと思っていたところへ、別の驚きのニュースが飛び込んできた。
河野太郎防衛相が15日、突如発表した、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画停止の件である。すでに夕刊フジはじめ各紙が報じたが、依然よく分からないことだらけだ。
まず、発表のありようからして不可解極まる。河野氏の発表直後、自民党幹部と国防族議員らは怒り心頭となった。「聞いてねぇよ」というわけだ。一瞬、4年前に小池氏が突如、「豊洲市場移転延期」を独断し、メディアに発表したときのことを思い出したが、あれとはさすがに事情が異なる。
河野氏は、小池氏のように自民党にケンカを売る必要がない。だが、それならなぜ、大政局にもつながりかねない重要な事柄を、与党に一言の相談もせず、突如発表したのか。
自民党内からは「あれが河野太郎スタイルだ」との声がある。閣僚になる以前、河野氏は党の政策とは異なる「脱原発」を唱えるなど「一匹狼」的な言動で知られていた。
閣僚就任後、脱原発こそ封印したが、「太郎スタイル」は一部残ったとも聞く。担当した閣法の成立後、議場の与党議員に大臣がお礼のあいさつをする慣例を河野氏は為さず、一人スタスタと議場を後にする光景も見られたという。
「根回しなし」「一匹狼上等」という人柄を、筆者などは頼もしくも思うが、「作法」にウルサイ自民党ではそうとばかりもいくまい。河野氏を「ポスト安倍」の一人と期待する声がネット上などにはあるものの、党内で盛り上がらないのもそうした「キャラのせい」だとも聞く。
ただし、今回の件は「事前に相談していたら確実に潰されていた」との声もあるので、「独断発表」はそれを読んだうえでの河野氏の高度なワザかもしれない。河野氏は17日、与党に陳謝。今週末には山口県と秋田県を訪問し謝罪する予定だが、まだまだ疑問は残る。
疑問の核心は2点。「なぜ停止したのか」、しかも、「代替案も明瞭にせずに」という点だ。「コストと期間に鑑みて」と河野氏は理由を説明した。迎撃ミサイルを打ち上げた際に切り離すブースター(推進エンジン)を演習場内に落下させるのに、システム全体の大幅な改修が必要で、相当のコストと時間を要することが判明したからだというのだ。