下水中の新型コロナウイルスの量を測り、感染者が増える前に流行を探知する研究が、東京大など全国8大学で進んでいる。東京都や大阪府、北九州市など約30の地方自治体が研究への協力を表明し、一部の地域では下水からウイルス検出に成功した。今後は検出精度の向上が課題で、専門家は「第2波に備えるため、秋までに的確な検出法を確立させたい」と話している。
ウイルスは感染者の唾液以外に便にも含まれる。3月にオランダのチームが下水からウイルスを検出し、米国や豪州、イタリアも成功した。下水からの感染性は不明だが、世界保健機関(WHO)は「便を介した感染の可能性は低い」との見解を4月に示している。
新型コロナウイルスは無症状の感染者もいるため、流行の発生をつかむのが難しい。下水でウイルス量を測る技術が確立すれば、下水を管理する地域ごとに監視し、患者が増える前に流行がわかる可能性がある。