熊本県などの大雨被害を受け、政府は4日午前、首相官邸で関係閣僚会議を開いた。安倍晋三首相は「何よりも人命第一に地元自治体と連携し、被害状況の把握、応急対策に万全を挙げていく」と強調した。
首相は「これまでに球磨川の氾濫や土砂災害が複数発生しているほか、土砂崩れに巻き込まれた可能性のある方の情報などが寄せられている」と報告。警察、消防、海上保安庁や自衛隊を派遣し、救命救助活動や安否不明者の捜索などに当たっていると説明した。
その上で「今後も九州地方では5日にかけて断続的に大雨が降り続く可能性がある。このため、自衛隊についても1万人態勢で更なる応急対応に備え、機動的かつ万全の対応を進めてください」と指示した。武田良太防災担当相を現地に派遣することも明らかにした。
また、新型コロナウイルスに関し「各地で開設されている避難所に対しては、新型コロナウイルス対策も十分に考慮の上、必要な物資をプッシュ型で提供してください」と、感染防止のために注意を呼びかけた。【畠山嵩】