氾濫に備え監視カメラ 岩手県が「簡易型」114カ所に設置 ネットで画像公開

河川の氾濫に備えるため、岩手県は簡易型監視カメラを県管理の河川に計114カ所設置し、県のサイトなどで画像の公開を始めた。水位の変化を把握しやすく、県は迅速な避難行動につながることを期待している。【安藤いく子】
河川には従来、カメラを取り付けてきたが、費用が高額で、県管理河川で34カ所、国管理河川で27カ所にとどまっていた。2018年の西日本豪雨を受け、国と民間企業は共同で、首振りやズーム機能を省いた簡易型カメラを開発。費用の約8割カットを実現した。氾濫の危険が高い場所や、水位計しかなかった場所を優先し、2月から4月にかけて簡易カメラを設置した。
カメラの画像は県が運営する「岩手県河川情報システム」と、一般財団法人「河川情報センター」が運営する「川の水位情報」の二つのウェブサイトで見ることができ、5分間隔で更新される。19年10月の台風19号では、国土交通省の運営するサイトがアクセス集中でダウンした。その教訓を生かし、県は今秋にもサーバーを増強する予定だ。
岩手大の小笠原敏記教授(水工学)はカメラ設置箇所の増加について「市町村の防災担当者にとっても、避難勧告や指示を出すための目安にしやすくなる」と評価する。一方で「草木が伸びて、カメラが隠れてしまうこともあり得る。中小河川の管理は県が地元の自治会に委託しているケースもある。こうした自治会とも協議しながら、維持管理に気を付ける必要がある」と指摘している。