新型コロナウイルスの感染者が増えている東京都が、独自の警戒レベルを最大に引き上げた。接待を伴う飲食店への休業要請を含めて対応が後手に回っており、政府は特別措置法に基づく休業要請や緊急事態宣言の再発令も示唆するなど都への圧力を強める。一方で経済活動再開の動きは止まらず、テレワークを終えた企業も多い。「ステイホーム」できない人は、感染第2波からの自衛策が必要だ。
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都内の14日の新規感染者は143人。週平均は173人で緊急事態宣言下の最大値の167人(4月14日)を上回った。都は15日に感染状況の警戒レベルを4段階で上から2番目の「感染が拡大しつつある」から、最悪の「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。
「東京問題」への都の対応に政府はいらだちを隠さない。都は独自にホストクラブやキャバクラなどへ休業要請を出す際の協力金を打ち出しているが、西村康稔経済再生担当相は14日、感染防止策が不十分な店に「特措法に基づく休業要請を検討すべき段階にきている」との認識を示した。休業要請が効果を発揮しない場合は、接待を伴う事業者への幅広い休業要請、さらに感染が拡大すれば緊急事態宣言の再発令を検討するとした。
現在の感染状況を専門家も厳しく見ている。順天堂大学の堀賢(さとし)教授(感染制御学)は、「人の動きも活発化しており、感染者数が下がる要素がないので、今後2~3週間は増え続けるだろう。感染者が多くなれば、シニア層に入り込み、重症者数も一定数増えてしまう」と警鐘を鳴らす。
堀氏がアドバイスするのは、コロナ予防策の基本だ。
「感染者は発病の2日前からウイルスを拡散する可能性もあるので、少なくとも人と対面する場合、マスクを必ず着用すべきだ。不織布が最もよいが、なければ布製でもよい。米国では顔を覆うバンダナなどを推奨する例もある」という。
手洗いも一時よりおろそかになっていないか、見直したい。「せっけんと流水で洗うかアルコールジェルを使うのが基本だが、特に手すりやドアノブ、電話、キーボードなど不特定多数の人が触れた後で行うタイミングが重要だ。アルコールの携帯もおすすめできる」と堀氏。
換気の重要性も指摘されているが、そこでもテクニックがある。
「換気は30分から1時間に1回は必要だ。1カ所ではなく、対角線上に開けたり、可能であれば、北西と南東など直角に開ければ部屋内で空気が巻くため、効率がよい」という。
クラスター(感染者集団)にも巻き込まれないようにしたい。新宿の劇場、鹿児島県のショーパブ、沖縄の米軍基地でも集団感染が起きている。堀氏は、「海外でも大声を出す会場でクラスターも起きているが、クラスターは3密(密閉・密集・密接)回避で防げたはずだ。カラオケやコンサート会場も3密の条件がそろっている」とする。
屋外での行楽も油断はならない。「河川敷でのバーベキューなども食事を取り分けたり、飲酒して大声で会話すればリスクが高い」という。
イベントの主催者側や行政の対策についても堀氏はこう指摘した。
「イベント出席者に厚生労働省の接触確認アプリ『COCOA(ココア)』をインストールさせたり、全席指定でクレジット支払いにして個人を追えるようにするなどの対策が求められる。若年層も目にするように、SNSなどでの広報発信も見直されるべきだ」