コロナ「第1波」大きく上回るペース 奈良で1日あたり過去最多の13人

奈良県などは23日、新たに13人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日あたりの県内の発表者数としては、これまでの8人を上回り、過去最多となった。5月27日以来38日ぶりに新たな感染者が発表された7月4日以降23日までに計92人の感染を確認。最初の感染者が1月に判明してから5月27日までの計87人を超えた。増加ペースも感染拡大「第1波」を大きく上回っている。【加藤佑輔】
県と奈良市によると、酸素マスクの装着が必要な中等症が1人、軽症が11人、無症状は1人だった。13人のうち5人が発症前に大阪市内へ出掛け、飲食などをしていた。
奈良市の40代自営業男性は17日に倦怠(けんたい)感を訴え、PCR検査(遺伝子検査)の結果、22日に陽性と判明。発症前に複数回、友人らと大阪市内で飲食をしており、奈良市は感染経路と推定している。
桜井市の20代団体職員の女性、河合町の20代女性会社員、橿原市の30代女性、生駒市の40代女性会社員も、症状が出る前に大阪市内で飲食や買い物をしていた。県は「推定感染経路」としている。4人とも軽症という。30代女性の母親で五條市の60代女性の感染も確認された。
高取町の10代男性会社員は17日に頭痛などを発症し、22日に陽性と判明。20日に感染が発表された橿原市の10代男子大学生と飲食したり、車で一緒に移動したという。香芝市の50代自営業女性は無症状だが、21日に感染が確認された大阪市内在住の家族の接触者として検査を受け、陽性と判明した。
一方、13人のうち5人について、県は推定感染経路を「調査中」としている。葛城市の20代女性は県内の医療従事者。味覚・嗅覚異常があるという。大和郡山市の20代女性会社員、同市の70代男性、同市の20代男性会社員、生駒市の50代男性会社員の感染経路も推定できていない。70代男性が中等症。その他の4人は軽症。
推定感染経路が「調査中」とされる感染者も増えているが、荒井正吾知事は発表したコメントで「5月までの状況と違い、感染経路はほぼ推定できている」と強調。一律の行動自粛はしないとした。県内の感染確認は計179人(他府県との重複発表者を除く)となった。
新型コロナ感染者の増加を受け、奈良市は23日に対策本部会議を開き、市内のフェーズ(段階)を「1」(おおむね抑制)から「2」(感染拡大初期)に引き上げた。仲川げん市長は「高齢者や基礎疾患を持つ人への広がりが危惧される。(密閉、密集、密接の)3密の空間にはなるべく寄りつかないでほしい」と注意を呼びかけた。