福島県郡山市の飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」で爆発が起きて20人が死傷した事故で、事故前日の7月29日に現場で作業した塗装業者の男性が「店内で異臭がした」と話していることが、捜査関係者への取材で分かった。県警が爆発との関連を慎重に調べている。
店は新型コロナウイルスの感染拡大で4月24日から休業し、7月下旬から改修工事を行っていた。工事を請け負った会社によると、29日は死亡した仙台市太白区、会社員古川寛さん(50)と塗装業者2人が朝から作業。午後2時頃からは、電気工事業者1人がガスコンロをIHコンロに交換するための電気コンセントの設置工事を約1時間行ったという。異臭がいつ発生したかは分かっていない。
一方、現場前を通る「新さくら通り」では1日、市が朝から清掃を行い、午後に通行止めが解除された。車は片側交互通行の規制が続くが、歩道も通れるようになり、足を止めて爆発現場を眺めたり、写真に収めたりする人の姿もあった。
市内に住む男性(68)は「近くで見て、爆発がとんでもない威力だったと実感した。片側とはいえ、道路が通れるようになって不便が少し解消された」と話した。