長野県安曇野市の特別養護老人ホームで2013年、入所者の女性(当時85歳)にドーナツを食べさせて窒息死させたとして、業務上過失致死罪に問われた同施設職員の准看護師、山口けさえ被告(60)を無罪とした東京高裁判決について、東京高検は上告期限の11日、上告はしないと発表した。山口さんの無罪が確定する。
同高検の
久木元
( くきもと ) 伸次席検事は「判決内容を十分に検討したが、適法な上告理由が見いだせなかった」とコメントした。
19年3月の1審・長野地裁松本支部は、おやつが固形物からゼリーに変更されたのに、引き継ぎ資料を確認せずにドーナツを提供したとして、求刑通り罰金20万円の有罪判決を言い渡した。しかし、今年7月28日の高裁判決は「資料は介護職の情報共有のためのもので、看護師が全てを把握する必要はなかった」などと指摘し、過失を否定した。