航空機内「会話なし」罹患か…コロナ感染に新証拠!? WHO技術責任者「空気感染排除できない」 村中璃子氏「日本の対策はすでに想定」

国内で感染が高止まりしている新型コロナウイルス。旅客機でたまたま前後の席に座り、面識も会話もなかった人に感染する事例も発生した。世界保健機関(WHO)の技術責任者は、接触感染や、せきやくしゃみなど飛沫(ひまつ)感染に加え、結核やはしかのように微粒子で空気感染する恐れがある「新たな証拠が出てきている」との認識を示しており、注意が必要だ。
国内では14日、新たに1361人の感染者が確認された。
東京都では検査数が過去最多規模の6500件台に増えたこともあって389人の感染者が確認されたが、1週前の7日(462人)と比べると減少した。家庭内感染が増えており、外国人4人が同居の友人から感染した例もあった。
13日に感染が確認された千葉県八千代市の40代男性は、3日に新千歳空港から成田空港着の航空機に搭乗していた。同じ機内の1つ前の席に乗り合わせていた成田市の20代男性の感染が9日に確認され、濃厚接触者として検査を受けたところ、陽性反応が出た。2人に面識はなく会話もなかったという。
新型コロナウイルスの感染経路をめぐっては、接触感染や飛沫感染のほか、WHOの技術責任者が、「閉鎖され、人が多く、換気が悪い非常に特殊な環境では特に、空気感染が起きる可能性を排除できない」との見解を示している。
独ベルンハルトノホト熱帯医学研究所に勤務する医師の村中璃子氏は、WHOのいう「空気感染」はすでに日本の対策で想定されていたものだと指摘する。
「『3密』の空間では、せきやくしゃみを伴わなくても、ウイルスがずっと空中を漂うことで感染すると言っただけだ」と解説する。
空気感染への対策については「基本的にはこれまでと変わらない」と村中氏。「ただ、海外では3密がそろっていたわけではないのに、賛美歌や説法などで声を出す教会などでもクラスター(感染者集団)が発生している。カラオケやライブハウスはもちろんだが、3密で発声を伴う場所ではマスクが必須だし、満員電車などマスクをしていても発声を控えられる場所では発声自体を控えるべきだ」と指摘する。
このところ猛暑が続き、エアコンの使用も欠かせないが、ほとんどの機種は室内の換気ができないため、「密」になりやすい。
「SARS(重症急性呼吸器症候群)の際、気温の高いベトナムや中国では、エアコンを使って換気をしなかった病院で院内感染が起き、窓を開けて感染者を管理した病院では起きなかった。エアコン使用時にも外気との入れ替えは続けた方がよい」と村中氏は語った。