宮城県の村井嘉浩知事は24日の定例記者会見で、22日で1か月となった政府の観光支援事業「Go To トラベル」に関し、「なければ大変な状況になっていた。やってよかったと思う」と評価した。9月以降に始まる予定の政府の飲食店支援事業「Go To イート」についても多くの利用を期待した。
県は、県内在住者を対象に宿泊料金を1泊あたり最大5000円割引する県の「せんだい・みやぎ絆の宿キャンペーン」を、トラベル事業と併用できるようにした。県観光課によると、キャンペーンが始まった7月7日から7月末までで3万1121泊分の利用予約があり、その後も予約は上昇傾向にあるという。
村井知事は「新幹線の乗客は少なかったということなので、県内の利用に効果があったと思う。どの旅館、ホテルも決して満員ではなかったが、Go To トラベルがなければ悲惨な状況になっていた」と指摘した。
トラベル事業を巡っては、岩手県の達増拓也知事が21日の定例記者会見で、新型コロナウイルスの感染が収束しない中で始まったことから「7月中に始めたのは早すぎた。失敗と言っていい」と批判したが、村井知事は「患者が爆発的に増えたわけではない。問題なかったと捉えていい」との考えを示した。
東京発着が除外され「期待はずれ」
観光関係者からは、トラベル事業で東京都発着の旅行が対象から除外されたことなどから「期待はずれ」との声も聞かれた。
16施設が加盟する秋保温泉旅館組合(仙台市)の佐藤司事務局長(52)は「学校の夏休みが短かったことや、感染対策のために(旅館を)満室にできないこと、帰省途中に寄るような客が少なかったことで正直、効果は期待していたほどではなかった」と明かした。今後の紅葉シーズンに向けても例年のような団体客の予約がなく、「厳しい状況は続くだろう」と語った。
それでも、7月の4連休やお盆期間は宿泊客が8割くらいまで戻ったといい、「(トラベル事業が)なかったらどうなっていたかわからない」とも話し、一定の効果は認めた。