建設現場で建材に含まれるアスベスト(石綿)を吸い込み、肺がんなどを発症したとして、元労働者と遺族計121人が国とメーカー18社に総額約43億2000万円の損害賠償を求めた東京第2陣訴訟の判決が4日、東京地裁であった。前沢達朗裁判長は、国とエーアンドエーマテリアル(横浜市)など5社の責任を認め、計13億円余の賠償を命じた。
原告側弁護団によると、一連の訴訟で国の責任を認める判決が出たのは14件連続。メーカーの責任を認定する判決も8件目となった。
他に賠償を命じられたのは、ニチアス(東京都中央区)、ノザワ(神戸市)、クボタ(大阪市)、ケイミュー(同)。
前沢裁判長は、1975年10月以降、国は石綿が多く含まれる建材の危険性を予測できたと認定。事業主自身が労働者の「一人親方」についても国の責任を認めた。
メーカーに関しては、石綿の人体に対する危険性を警告する義務があるのに怠った過失があると指摘した。
一連の訴訟では、国が石綿の危険性をいつ認識し得たかなどについて裁判所の見解が分かれている。神奈川県の元労働者らによる訴訟は10月に最高裁で弁論が開かれる予定で、判決で統一判断が示される可能性がある。
厚生労働省石綿対策室の話 判決内容を精査し、関係省庁と協議して対応を検討する。
[時事通信社]