「育鵬社」(東京都)が発行予定の中学公民の教科書に写真を無断で掲載されたとして、滋賀県守山市で子どもや若者の学習支援などに取り組む一般社団法人「Atlas(アトラス)」の日野貴博代表理事(30)らが8日、大津市内で記者会見し、「教科書への無断掲載は看過できず、今後謝罪があったとしても使用は許可できない」と抗議した。育鵬社は毎日新聞の取材に「掲載の経緯は答えられない。ただ、肖像権の問題が生じているのは認識しており、適切に対応したい」としている。
問題が指摘されたのは、同社が2021年4月に使用開始予定の「最新 新しいみんなの公民」。子どもの貧困状況を説明するコラムで、アトラスの大学生スタッフ3人が中学生に勉強を教えている様子の写真が掲載されている。
代理人の土井裕明弁護士によると、写真は12年に朝日新聞の取材を受けて紙面に掲載されたものと同じという。土井弁護士は「朝日新聞のデータベースを通じて購入したのではないか」と指摘。育鵬社側に文書を送付し、経緯の説明を求めている。【小西雄介、菅健吾】