高松市内で女児2人が乗用車内に放置され、熱中症とみられる症状で死亡した事件で、保護責任者遺棄致死容疑で香川県警に逮捕された母親で、同市在住の無職竹内
麻理亜
( まりあ ) 容疑者(26)は、子育てに熱心な一方、未明に繁華街を1人で飲み歩く姿が頻繁に目撃されていた。県警は放置に至った経緯を慎重に調べている。
■「幸せな家庭」
「自分の時間を削って、園のために頑張ってくれる人だった」
亡くなった長女の
真友理
( まゆり ) ちゃん(6)と次女の
友理恵
( ゆりえ ) ちゃん(3)が通っていた市内の幼稚園の園長は、竹内容疑者の印象をそう語る。
同市郊外で、娘2人と夫の4人で暮らしていた竹内容疑者。家族で自宅の庭のプールで遊び、車で出かけるなど、近所の人からも幸せな家庭と映っていた。
■バー「週4日」
2人を放置した夜、何があったのか。
捜査関係者によると、竹内容疑者は9月2日夜、娘2人を連れて実家を訪れた後、再び娘と車に乗り込んだ。向かった先は市内の繁華街に近いコインパーキング。午後9時頃、娘2人を車内に残し、1人で飲食店のはしごを始めた。
3日午前3時頃、竹内容疑者は3軒目となるバーに入った。先に店内にいた知人男性らとともにハイボールを3杯飲み、午前5時半頃に店を出て、昼頃まで男性宅にいた。駐車場に戻ったのは、2人を放置した約15時間後だった。
バーの関係者によると、竹内容疑者は昨年秋から、多い時で週4日、夜中に来店。居合わせた客と歓談し、明け方になると「タクシーで帰る」と言い残して、店を後にしていたという。
竹内容疑者の夫は県警に「妻は週2、3回、実家に帰っていた」と説明。2~3日の行動についても、「飲んでいることは知らなかった」と話し、実家にいると認識していた。
■気温36度
県警が力を入れているのが、2人が放置された車内状況の解明だ。
高松市では放置された2日午後9時以降、気温が28度から下がらず、3日に竹内容疑者が119番した時は36度に達していた。
竹内容疑者は「エンジンをかけ、エアコンをつけたまま車を離れたが、戻ってみると止まっていた」と説明しているが、竹内容疑者が乗っていた車種について、日本自動車ジャーナリスト協会の
菰田潔
( こもだきよし ) 会長は「エンジンをかけたまま外からドアをロックすると、警笛で警告する機能はあるが、エンジンはそのまま作動し続ける。一定時間で自動的に切れる機能はない」とする。県警は、エンジンの作動状況や2人が残された約15時間の車内温度などについて、同型車による再現実験を重ね、解明を進める。