9日、自民党総裁選に出馬する岸田文雄政調会長が、少子化対策をめぐる出産の費用の無償化を目指すと表明。同日のツイッターでは「出産費用ゼロ」というワードがトレンドを果たす勢いを見せたが、「それだけでは焼け石に水」と落胆する意見も少なくない。
9日に開催された党青年局・女性局が主催する公開討論会では、総裁選に立候補している石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田氏の3候補が出席。
女性の社会進出や政界進出にフォーカスした質問が相次ぎ、3名とも家事や育児が女性に大きな負担となっていることを強調し、問題解決の手段を挙げていった。
関連記事:長男誕生の10年後に双子のもう片方を出産 なぜそんな複雑なことが…
討論会の中で岸田氏は、「育休などの環境整備、保育所などの受け皿の整備、出産費用を実質ゼロにする後押し」「結婚についても自治体とNPOが協力して後押ししていきたい」など具体策を述べた。
「出産費用ゼロ」というパワーワードは多くの国民に感銘を与えており、同日22時時点でもツイッタートレンドの上位に食い込んでいる。少子化対策といえば菅氏も不妊治療への保険適用について言及しており、「不妊治療」は8日のツイッタートレンド上位に急上昇していた。
しかしトレンド入りという盛り上がりぶりと裏腹に、ユーザーの意見には冷静なものが多い。
「出産は別に良いんだよ。問題は産んだ後でしょ」「正直、これだけでは焼け石に水」「出産費用ゼロになったからって産む人増えるかな? 必要なのはその後の生活の支援では?」といった具合に、「出産」そのものでなく「育児」や「教育」周辺に関する支援を望む声が非常に多く見られた。
子供を保育園に通わせながら働く現在はシングルマザーの女性に「出産費用ゼロ」に関する意見を聞いてみると、渋い表情に。
「日本の女性が子供を産むことをためらうのは、お金の問題だけではないかと…」と前置きし、産後で心身ともにボロボロの状態の母親が何もかも犠牲にし、24時間一人で子育てをしているケースがいかに多いかを語ってくれた。
保育園に落ちることも考えられるうえ、産後の職場復帰も難しい日本の現状では、「子供を持つために女性が犠牲にしなければならないものが多すぎる」と強く感じているようだ。
(文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)