祖父、就寝中に襲った可能性 高2の孫に抵抗した形跡なし 福井・殺人

福井市黒丸城町の住宅で女性の遺体が見つかった事件で、福井県警は10日深夜、この家に住む無職の冨沢進容疑者(86)を殺人容疑で逮捕した。女性は同居していた孫で高校2年の友美さん(16)で、上半身を複数回刺されていた。抵抗した形跡がないことから、県警は冨沢容疑者が寝ている友美さんを突然襲った可能性もあるとみて調べている。
逮捕容疑は、9日夜、自宅で友美さんの上半身を鋭利な刃物で数カ所刺し、殺害したとしている。県警は認否を明らかにしていない。友美さんは部屋着姿で、抵抗した際に手などにできる傷はなかった。2階建て住宅の1階の和室などに血痕があり、刃物も近くで見つかった。
県警や近所の住民によると、友美さんは福井市の別の場所で両親と妹と暮らしていたが、7月ごろから冨沢容疑者宅に2人で住んでいた。冨沢容疑者は9日深夜、息子である友美さんの父親に自ら電話し、約30分後に駆け付けた父親が1階で倒れている友美さんを見つけて110番した。警察官が到着した際、冨沢容疑者もいたという。
友美さんが通っていた福井市の私立啓新高校によると、8月の保護者会で父親から「家族の都合で親戚の家で暮らしている」と報告を受けたが、詳しい事情は聞かなかった。事件が起きた9日までは通常通り登校し、10日朝に父親から「体調不良で休む」と連絡があった。友美さんは教員を目指していたといい、荻原昭人校長は「突然のことで受け止め切れていない。明るく朗らかで周りを支えていく生徒だった。悩みなどは聞いていない」と話した。【大原翔、岩間理紀】