デートの対価に男性から金銭を受け取る「パパ活」や援助交際の相手を募る少女らの投稿に対し、警察官が直接返信して注意喚起する取り組みが全国的に広がっている。奈良県警少年課が3月から始めたところ、全体の6割超が書き込みをストップ。同課は「警察の動きを察知し、断念しているのではないか」と手応えを感じている。(前原彩希)
この取り組みは平成30年10月、愛知県警がいち早く導入。警察庁が今年1月、全国の都道府県警に注意喚起に力を入れるよう指示し、奈良県警は3月から開始した。
同課によると、奈良県内でSNSがきっかけで性犯罪に巻き込まれた18歳未満の少年少女の数は、平成27年=26人▽28年=20人▽29年=23人▽30年=15人▽令和元年=30人-と推移している。
同課の警察官が各署と協力し、会員制交流サイト(SNS)をサイバーパトロール。相手を募る少女らの書き込みを見つければ、県警少年課と名乗った上で「見ず知らずの相手と会うことは、誘拐や殺人などの重大な事件に巻き込まれるおそれのある大変危険な行為です」と返信。少女らを誘い出す投稿には「児童買春や児童ポルノの製造等の子供への性犯罪は、子供の人権を著しく侵害する極めて悪質な行為です」と警告している。
7月末までの5カ月間で注意喚起した件数は176件に上る。内訳は少女らに向けてが83件、勧誘した人に93件。効果はてきめんで、「アカウント削除」18件(10%)▽「アカウント凍結」21件(12%)▽「投稿非表示」69件(39%)-と全体の61%が書き込みをストップさせたという。
同課の担当者は「子供たちは犯罪被害に遭うと思わずにSNSを使っている。この取り組みによって、見ず知らずの相手と会うことの危なさに気づいてもらえたら」と話している。