集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法は憲法違反だとして、高知県内の住民が国に損害賠償などを求めた集団訴訟で、高松高裁(片田信宏裁判長)は16日、請求を棄却した1審判決を取り消し、審理を高知地裁に差し戻した。1審の途中で裁判官が入れ替わったのに地裁が口頭弁論調書に記載していなかった点について、民事訴訟法に違反すると判断した。調書の不備を理由として差し戻されるのは珍しいという。
高裁判決によると、高知地裁は、2019年6月の第10回口頭弁論から裁判官が入れ替わったのに、弁論調書に交代を示す記載をしないまま、20年3月に住民側敗訴の判決を言い渡した。【郡悠介】