はやぶさ2、地球に向けてのイオンエンジン運転終了 12月にカプセル着地へ

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に小惑星リュウグウの物質を持ち帰るための主エンジン(イオンエンジン)の最終運転を終えたと発表した。はやぶさ2は今後、地球への最終誘導段階に入り、今年12月6日、オーストラリアの砂漠へリュウグウの石などが入っているとみられるカプセルを着地させる予定。
2019年11月にリュウグウを出発したはやぶさ2は、同月~今年2月と今年5~8月の2回にわたるイオンエンジンの連続運転を計画通りにこなした。今回の運転は探査機の軌道を地球へ向けて微調整するのが目的で、9月15日午後10時過ぎに開始。約30時間運転し、17日午前3時15分ごろにエンジンの停止を確認した。リュウグウへの往復で9000時間あまり運転したことになる。
イオンエンジンは電気の力で物質を加速して、推進力を得る。力は小さいが、継続して噴射することによって加速を増すことができる。日本では、先代のはやぶさのとき初めて本格的な宇宙探査で採用された。
イオンエンジンの運転を終え、開発責任者の西山和孝・JAXA准教授は「はやぶさのときは最後はボロボロで、とぼとぼ歩きながらかろうじてゴールにたどり着いたような感じでした。対照的にはやぶさ2は最後まで最大推力を発揮できる状態でした。(次の小惑星を目指す旅でも)イオンエンジンが役目を果たすことで次の世代に(日本の電気推進の)バトンを渡していきましょう。どうもありがとうございました!」などとするコメントを出した。
はやぶさ2は姿勢制御用の化学エンジンを10月下旬に1度、11月に2度、12月に1度の計4回噴射し、機体をオーストラリア上空を通る軌道に入れる。12月5日にカプセルを分離した後は、化学エンジンを再度噴射して地球を離れ、次の目的地である小惑星1998KY26へ向かう。【永山悦子】