千葉市の熊谷俊人市長(42)が19日、来年4月の任期満了に伴う千葉県知事選について「私の思いは固まりつつある。知事選に期待いただいている方と意見交換をしているのは事実」と出馬に意欲を示した。一方、自民党県連が立候補を打診したスポーツ庁の鈴木大地長官(53)は都内でのイベントで「本当、今は何も言えることないんです」と沈黙した。自民党県連関係者によると、県連内には鈴木、熊谷両氏を推す声があるため、両者が出馬に踏み切れば、保守分裂選挙になる可能性が高い。
この日、千葉市内で取材に応じた熊谷氏は、決断時期について「しかるべき時期に申し上げる。冬の新型コロナウイルス対策にメドがついたタイミングで表明したい」と述べた。年齢も若く千葉市長としての手腕や実績を評価する声もある。出馬に踏み切れば有力候補となる。
熊谷氏は千葉市議を経て2009年6月、全国最年少市長として31歳で初当選し、現在3期目。辞職の時期によっては知事選と市長選のダブル選挙になる可能性がある。
一方、自民党県連が立候補を打診した鈴木氏は今月でスポーツ庁長官の任期を満了する。この日、鈴木氏はトップ選手の発掘を目的とした「J―STARプロジェクト」の記者会見に出席。会見後に知事選への対応について問われ、「(任期満了まで)まず、あと1週間、やりますので。今はあいさつ回りで、バタバタしている。残り1週間くらいでハメを外して失敗する例があるらしいので、最後まで気を抜かずに」と引き締めた。千葉への思いについて問われたが、「生まれ故郷(習志野市)ではあります」と淡々と答えた。
自民党県連関係者によると、鈴木氏の名前は県全体に浸透しているが、人口が県内で最も多い千葉市では熊谷氏が圧倒。「行政手腕は熊谷氏が上」とみる声もあり、両者が激突すれば大接戦になるとみられる。今後、両者についての情勢調査を行うという。
ただ、自民党は両者が出馬すれば難しい対応を迫られる。関係者によると、熊谷氏は自民党議員に会い、政策についての意見交換を続けている。鈴木氏の名前が挙がったことで、県連内で一致した候補を支持できるか流動的な情勢だ。現職の森田健作知事(70)が初当選した09年の知事選は自民分裂選挙となり、しこりを残した。
県連関係者によると、森田氏は菅義偉首相(71)と親しく、自民党本部がどの候補を推すかも鍵を握るとみている。