香川県が全国で初めて18歳未満の子供のゲーム時間を定めた「ネット・ゲーム依存症対策条例」は基本的人権を侵害し違憲で精神的苦痛を受けたとして、高松市の男子高校生(17)と母親が30日、県に計160万円の損害賠償を求めて、高松地裁に提訴した。
条例は①18歳未満のゲーム利用は1日60分(休日90分)まで②スマートフォンの利用は午後10時まで、中学生以下は同9時まで――とする目安を明記し、家庭内でルールを作って守らせるなどの努力義務を保護者に課した。4月に施行されたが罰則はない。
訴状によると、政府が3月に「ゲーム時間の制限に係る有効性及び科学的根拠は承知していない」との見解を示していることなどから、条例に科学的な正当性がないと主張。親や子供には何時間ゲームをするかを決める自由があり、憲法が保障する自己決定権や幸福追求権など基本的人権の侵害にあたるとしている。
提訴後、高松市内で記者会見を開いた男子高校生は「ゲームはいろいろな人と出会えた自分の居場所。条例は家庭内に過度に介入していると思う。全身全霊で闘いたい」と話した。県子ども政策課は「訴訟の内容などの情報が来ていないため、コメントは控えたい」としている。【喜田奈那】