茨城県石岡市が発注した清掃業務の入札に絡み、市内のビル管理会社に入札参加予定の業者名を漏らしたとして、県警は2日、官製談合防止法違反容疑で市教育委員会スポーツ振興課長の大久保英明容疑者(57)を逮捕した。ビル管理会社の役員も同法違反容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、大久保容疑者は2018年10月上旬に行われた体育館の空調設備の清掃業務委託の指名競争入札に関連し、ビル管理会社の従業員に電話で、非公表の入札参加予定の業者名を事前に漏らした疑い。ビル管理会社の意向に従う業者を選び、入札に参加させていたとみられる。入札には計7社が参加し、ビル管理会社が946万円で落札。予定価格950万円に対する落札額の割合を示す落札率は99・58%だった。
県警は、大久保容疑者が入札情報を漏らす見返りにビル管理会社から利益供与を受けていた疑いもあるとみて、捜査を進める。
この体育館では19年9~10月に茨城国体のバドミントン競技が開催され、空調設備の清掃はこれを前に実施された。