特定外来生物の毒グモ「セアカゴケグモ」が、今年も相次いで見つかっている。発見事例は近年、増えており、岐阜県南部ではこれまでに22市町で確認された。かまれてけがをしたという報告はないが、各自治体が注意を呼びかけている。
6月30日と9月19日にセアカゴケグモの発見報告があった岐阜市の岐阜メモリアルセンター。9月28日、センターを管理する県スポーツ協会のスタッフ約10人が、球場の座席裏にセアカゴケグモがいないかどうか調べた。
今後も調査は続ける予定で、協会施設管理係の宮崎和行係長は「近くに民家があり、薬品による全面駆除は難しいが、人海戦術でチェックを強化し、安全対策を進める」と話す。
岐阜県や岐阜市によると、県内で初めてセアカゴケグモが確認されたのは2005年度にさかのぼる。14年度から主に県南部で発見報告が顕著に増えた。市町村から県に上がった報告は18年度の20件に対し、19年度は47件と倍増した。20年度は岐阜市で今年9月末現在、前年同期と同じ15件の発見報告が寄せられている。
セアカゴケグモは一般的に日当たりのよい暖かい場所に生息しているが、公園のベンチの下やプランターの底、側溝などにも潜んでいる可能性がある。
触るとかまれる危険を伴うものの、市販の殺虫剤で駆除できる。このため、自宅の庭で見つけても、冷静に対応することが必要だ。市は「日常に潜んでいるとの前提で注意してほしい。とにかく手で触らないことが重要。殺虫剤がなくても、慌てずに踏みつぶすなどして駆除してほしい」としている。
◆セアカゴケグモ=毒をもつメスは背中と腹部に赤い模様があるのが特徴。体長は7~12ミリ。かまれると腫れたり、痛みが全身に広がったりする。オスは3・5~6ミリ。豪州や東南アジアなどに生息し、国内では1995年に大阪府で初めて発見された。