クルーズ船の横浜出入港、11月再開 船出は安全第一で 市が感染対策確認

新型コロナウイルスの影響で乗客を乗せたクルーズ船の出入港が2月以降なくなった横浜港(横浜市)に11月、その姿が戻ってくる。マニュアルを策定して感染防止対策を講じた運航会社が相次いで横浜を発着する国内クルーズの予定を発表。市は運航会社が実施するPCR検査の状況を確認するなどして、目玉政策だったクルーズ船受け入れの新たな船出を側面支援する。【樋口淳也】
乗客を乗せた大型クルーズ船が横浜港に最後に寄港したのは2月26日。「ダイヤモンド・プリンセス」が感染拡大の現場となったこともあり、クルーズ船は国内外問わず運航見合わせが続いた。「東アジアのクルーズ客船発着拠点」を目指す横浜港は大きな打撃を受けた。港内には一時、乗客を乗せないクルーズ客船が停泊していたが、そのうちの「飛鳥Ⅱ」(乗客定員872人、5万142トン)が火災騒ぎを起こすなど、踏んだり蹴ったりの状況だった。
そうした中、日本外航客船協会が9月、国土交通省の監修を受け、国内クルーズの再開に向けたガイドラインをまとめ、公表した。運航会社は、船内外の感染防止対策を列挙したガイドラインを踏まえた上で、それぞれが感染防止マニュアルを策定し、日本海事協会の審査・認証を受けることになった。
横浜港での最初の運航再開は11月2日に出港する「飛鳥Ⅱ」になりそうだ。静岡・清水に寄港し、3泊4日で横浜に戻る。続いて同7日に「にっぽん丸」(同398人、2万2472トン)が同じく清水を寄港地とし2泊3日のクルーズを実施する。関係者によると「ぱしふぃっくびいなす」(同460人、2万6594トン)も運航再開に向けて準備中という。
運航会社はマニュアルに沿って、全乗客に対する事前のPCR検査や、感染者が発生した場合の宿泊施設・移動手段の確保などの対策を講じる。市は、こうした対策の実施状況を確認し、安全な運航となるよう支援する。
約8カ月ぶりの運航再開を前に、市の担当者は「今後も安全、安心を第一に関係機関と連携しながら取り組みを進める」としている。