「養ってあげる」女子高生に家出持ちかける 被告説明 座間9人殺害公判

神奈川県座間市のアパートで2017年に9人の遺体が見つかった事件で、強盗・強制性交等殺人罪などに問われた白石隆浩被告(30)の裁判員裁判は12日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で、2人目の被害者とされる群馬県邑楽(おうら)町の女子高生(当時15歳)の事件について被告人質問があった。白石被告は、ネット交流サービス(SNS)で座間市に呼び出した女子高生が帰ろうとすると、「養ってあげる」と家出を持ちかけ、自宅に誘い込んだと述べた。
説明によると、白石被告は17年8月下旬に女子高生とツイッターで知り合い、一緒に自殺しようとうそをついて会う約束をした。8月28日、アパート近くの公園で悩みなどを聞き、いったん別れると、女子高生から「いろいろ考えた結果生きていこうと思います」とLINE(ライン)でメッセージを受け取った。白石被告は「今1人暮らしして働いているから、よかったらおれんちで居候みたいにしばらく養ってあげる」と通話で誘い、帰るのを引き留めたという。「(女子高生は)家出願望を持っていると感じた」と述べた。
被告は同日夜に自宅で女子高生の悩みを聞きながら「これを飲めば楽になる」と酒や薬を飲ませ、頃合いを見て襲ったとし、その際に抵抗を受けたとした。
検察側は、女子高生に自殺する気がなく、金づるにもならないと判断し、殺害して所持金を奪う決意をしたと主張している。白石被告は「通報されてしまうので、生きて帰さないと決めていた」とも話し、女子高生は殺害への同意を「していない」と答えた。
白石被告はこれまで弁護人の質問には答えなかったが、この日は一転して応じ、女子高生が家庭の悩みを漏らしていたと語った。【林田奈々、安達恒太郎】